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白内障手術
- 白内障とは、カメラにたとえると
レンズにあたる水晶体が曇って
ものがかすんで見えてしまう病気です。
初期の白内障では
水晶体の曇りや汚濁はわずかですが、
病状が進行すると、
ものの見え方はさらにぼやけ、まぶしさを感じたりします。
残念ながら現在の医学では、
白内障を完治させる点眼薬はありません。
進行を遅らせる点眼を試みますが、
それが無効な場合は手術ということになります。
白内障の手術は、
濁った水晶体を超音波の器械で砕いて吸い出し、
代わりに透明な人工レンズを目の中へ入れる手術です。
かみづる眼科では、
安全かつ術後乱視のリスクが少ない
極小切開手術をしていますので、
3mm以下の切開で済みます。
手術時間は約6分程度ですので、視力回復も早いです。
麻酔は目だけの局所麻酔です。
患者様に合った麻酔方法を選択し、
「痛みのない手術」を心がけています。
かみづる眼科では、
院長の15,000例を超える豊富な手術経験に基づき
白内障・硝子体の日帰り手術を
年間1,000件以上行っております。
高齢の患者様や進行してしまった白内障の場合でも、安全に手術することが可能です。
また、手術中は麻酔科医が常駐しておりますので、 患者様の急な体調の変化にも対応できます。
白内障は、目に他の病気がなければ手術を受けることで
以前に比べて見やすくなります。
身体の状態の良いときに、早めに手術することをおすすめします。
多焦点眼内レンズを用いた白内障手術(老眼治療)
白内障手術で眼内に挿入するレンズは、保険診療では一般的に単焦点眼内レンズで、焦点(ピント)が合う範囲が1点になります。このため焦点(ピント)が合わない距離は眼鏡が必要となります。分かりやすく言いますと、遠くに焦点が合っている場合は近用の老眼鏡が必要となり、近くに焦点が合っている場合は遠用眼鏡が必要となります。
多焦点眼内レンズは、それらの欠点を補うために約15年前に登場しました。
当院は日本でいち早く多焦点眼内レンズ手術に取り組み、多くの患者様に好評をいただいております。
多焦点眼内レンズは、遠近両用眼鏡のように、遠くと近くの両方にピントを合わせることできます。
留意点として、複雑なレンズ構造のため、単焦点レンズと比較すると、暗所で光が散乱し、夜間は光の周辺に輪がかかって見える現象(ハロー・グレア現象)やコントラスト感度低下(見え方の質が微妙に低下する)が起きる可能性もあります。
また長時間の読書や手元の作業、暗い場所での読書や事務仕事では眼鏡が必要になる時があります。
当院では、多焦点眼内レンズの特長を十分にご理解いただいた上で、患者様の生活スタイルに合わせ、眼内レンズ選択を行います。
3焦点眼内レンズの見え方
単焦点眼内レンズの見え方
2焦点眼内レンズ(選定療養対象レンズ:テクニスマルチフォーカル)
主に遠くと近くにピントを合わせたレンズです。遠くにピントを合わせ、日常生活を裸眼で過ごせるようにさせることに加え、読書、料理など手元にもピントを合わせるようにデザインされた眼内レンズです。だいたいはメガネ無しで生活できるレンズになります。
近く用のレンズの加入度数(遠方レンズとの差)は、+4D、+3.25D、+2.75Dの3種類あります。
+4Dは近方焦点距離33㎝で読書や編み物など近距離を重視される方に、+3.25Dは近方焦点距離42㎝でパソコン作業や料理など近中距離を重視される方に、+2.75Dは近方焦点距離50㎝でスポーツや買い物など中距離重視(読書や編み物では老眼鏡が必要かもしれません)の方に適しています。
3焦点眼内レンズ(選定療養対象レンズ:パンオプティクス、)
遠方、近方に加え、中間距離にもピントが合うようにデザインされたレンズです。3つに焦点が合いますが、エネルギーロスが少なく、また、ハロー・グレアが軽減するよう工夫されたレンズです。
乱視矯正のできる眼内レンズもあり、乱視のある方にも使うことが出来ます。
分かりやすく言いますと、スマートフォンを見るとき、パソコン作業のとき、車の運転で遠距離のものを見るとき、の3つの場合にピントが合うように設計されています。車のナビゲーションの画面も見やすくなります。
焦点深度拡張型眼内レンズ(選定療養対象レンズ:テクニスシンフォニー)
遠くからやや近方(約50cm)までの範囲で焦点深度を拡張する設計により自然に見えるようデザインされたレンズです。エネルギーロスが少なくまた見え方の質を低下させない工夫がされています。
グレア、ハローも比較的少なく、乱視矯正もできる眼内レンズもあり、乱視のある方にも使用することができます。
ゴルフや車の運転には適したレンズですが、手元は老眼鏡が必要になることが多いです。
連続焦点型眼内レンズ(選定療養対象レンズ:テクニスシナジー)
連続的に焦点を連結させることで遠くから手元まですべての距離において見え方の不自然さが少なく、質を低下させないテクノロジーを搭載した多焦点眼内レンズです。シンフォニーに比べ、手元が見やすい特長があります。
分かりやすく言いますと、テクニスマルチフォーカルとシンフォニーの長所を合わせ持ったレンズです。
眼鏡を使用する機会も少なく昼夜問わず見え方の変化が少ないのが特徴です。
乱視矯正もできる眼内レンズもあり、乱視のある方にも使用することができます。
眼内レンズの種類 | 費用 | |
---|---|---|
選定療養 | テクニスマルチフォーカル | 180000円(税込) |
パンオプティクス | 300000円(税込) | |
パンオプティクストーリック(乱視用) | 350000円(税込) | |
テクニスシンフォニー | 220000円(税込) | |
テクニスシンフォニートーリック(乱視用) | 270000円(税込) | |
テクニスシナジー | 300000円(税込) | |
テクニスシナジートーリック(乱視用) | 350000円(税込) |
『選定療養』とは、患者様ご自身が選択して受ける追加的な医療サービスで多焦点眼内レンズに係る費用は全額自己負担となります。
白内障手術費用
・単焦点眼内レンズの場合は、すべて保険適応です。自己負担割合に応じた費用になります。
例 3割負担の場合 片眼約5万円
1割、2割負担の場合 片眼1万8千円
*その他、診察料、検査料がかかります。
*年齢や収入に応じて、高額療養費制度が利用できます。
・多焦点眼内レンズの場合は、AとBとの合計額となります。
A 白内障の手術費用
自己負担割合に応じた費用になります。
例 3割負担の場合 片眼約5万円
1割、2割負担の場合 片眼1万8千円
*その他、診察料、検査料がかかります。
*年齢や収入に応じて、高額療養費制度が利用できます。
B 眼内レンズ費用
眼内レンズ費用は別途自費になります。選定医療制度の適応です。
価格は下記の通りです。
① テクニスマルチフォーカル 18万円 (税込み)
② パンオプティクス 30万円 (税込み)
③ パンオプティクストーリック 35万円 (税込み)
④ テクニスシンフォニー 22万円 (税込み)
⑤ テクニスシンフォニートーリック 27万円 (税込み)
⑥ テクニスシナジー 30万円(税込み)
⑦ テクニスシナジートーリック 35万円(税込み)
例1)3割負担の方で、多焦点レンズを②パンオプティクス選択とした場合の
片眼手術費用
A 5万円+B 30万円=合計35万円
例2)1割、2割負担の方で、多焦点レンズを②パンオプティクス選択とした場合の片眼手術費用
A 1万8千円+B 30万円=合計31万8千円
*その他、診察料、検査料がかかります。『選定療養』とは、患者様ご自身が選択して受ける追加的な医療サービスで多焦点眼内レンズに係る費用は全額自己負担となります。